「私たち憲法・行政法学者の安全保障関連法案等に関するアンケート回答」についてのNHK報道局社会部に対しての公開要望書

9月10日、NHK報道局社会部に公開要望書を提出しました。
しかし、何の返事もなかったので、下記のように報道機関に報道を依頼しました。

なお、文書中のメールアドレスにおける # は実際には @ です。

 

報道機関各位

NHK報道局・同社会部に対しての公開要望書

 

「私たち憲法・行政法学者の安全保障関連法案等に関するアンケート回答を死蔵せず、適正に報道に供することを求めます」に関する 報道のお願い

私たちは、2015年6月19日付でNHK報道局社会部から日本公法学会の会員に対して行われた、安全保障関連法案や憲法をめぐる国会での議論などについてのアンケートに回答したものです。
この間のNHKによる報道では、このアンケートの結果の報道は、一部の番組でのごく短時間の断片的なものに限られています。私たちへの依頼文では、「アンケートの結果は、NHKのニュースや番組、それにインターネットで紹介させていただきます」と記されていた(別紙資料2参照)にもかかわらず、この言葉に見合う報道がなされていません。
別紙資料2のように、このアンケートは、安全保障関連法案に関するもの以外も含まれ、それについて多くの憲法学者・行政法学者からの広範な意見を集めたのです。それが、上記のような取扱いがされていることについて、私たちは、NHK報道局および社会部に対して、別紙資料1のような公開要望書を提出いたしました。安全保障関連法案の審議が重要な局面にさしかかり、国民の理解や国会での判断にとって必要な情報を提供するのは、報道機関の社会的責務と思います。
貴社・貴職におかれましては、この問題を他社・他機関のことに留めることなく、報道機関と専門研究者との間の適正な協力をうながし、そこでの弊を是正するためにも、ぜひとも報道いただき、世間に啓発と注意喚起をしていただきますよう、よろしくお願いいたします。

2015年9月11日

問い合わせ連絡先
〒182-8570 東京都調布市国領町8-3-1東京慈恵会医科大学内
東京慈恵会医科大学教授 小澤隆一
電話03-3480-1151(内線2241)Fax03-3480-4591 E-mail:jrozawa#jikei.ac.jp
(上記は9月11日まで、9月12日以降は下記までお願いいたします。)
名古屋大学大学院法学研究科教授 本 秀紀
E-mail:moto#law.nagoya-u.ac.jp

 

資料1

NHK報道局社会部御中

私たちは、さる2015年6月19日付で、貴社会部より、日本公法学会の会員に対して、安全保障関連法案や憲法をめぐる国会での議論などについて、アンケートへの協力依頼があり、それに回答したものです。
この間の報道を見る限り、このアンケートの結果の報道は、一部の番組でのごく短時間の断片的なものにすぎないように思われます。また、私たちへの依頼文では、「アンケートの結果は、NHKのニュースや番組、それにインターネットで紹介させていただきます」と記されていたにもかかわらず、この言葉に見合う報道がされていないように思います。
そこで、私たちは、貴部および報道局に対して、別紙のような公開要望書を提出いたします。安全保障関連法案の審議が重要な局面にさしかかり、国民や国会での判断にとって必要な情報を提供するのは、貴社と貴部の社会的責務と思います。
要望書の趣旨をよろしくお汲み取りいただき、適正かつ責任ある対応をよろしくお願いいたします。
この要望書へのご回答を、暫定的なものでも結構ですので、9月11日(金)午前9時までに下記のメールまたはファクスまでお寄せください。ご返事のない場合は、報道機関各社に伝え、この件についての啓発と注意喚起を要請させていただきます。

2015年9月10日

問い合わせ連絡先
〒182-8570 東京都調布市国領町8-3-1東京慈恵会医科大学内
東京慈恵会医科大学教授 小澤隆一
電話03-3480-1151(内線2241)
Fax03-3480-4591
E-mail:jrozawa#jikei.ac.jp

 

NHK報道局御中
同 社会部御中

公開要望書 私たち憲法・行政法学者の安全保障関連法案等に関するアンケート回答を死蔵せず、適正に報道に供することを求めます。

さる2015年6月19日付で、貴社会部より、日本公法学会の会員に対して、安全保障関連法案や憲法をめぐる国会での議論などについて、アンケートへの協力依頼があり、私たちは、それに回答しました。

これに回答した人たちの思いは、この法案が国と憲法の行く末を左右する重大なものであり、これについて意見を述べることは、憲法・行政法などの公法を研究し教育する者としての社会的責務であるという点で、一致していると思われます。
貴社会部からの依頼文には、「アンケートの結果は、NHKのニュースや番組、それにインターネットで紹介させていただきます」と記されています。この文章から、自分たちの回答が、広く報道され、人々の目に触れることを予想し期待した回答者は多いと思われます。
ところが、貴社でのこのアンケートに関する報道は、一部の報道番組でのごく短時間の断片的なものにすぎず、とりわけ私たちが、自らの学識に基づいて記載した記述欄での回答の内容は、今日に至るまで一切報じられていません。また、こうした取扱いの次第について、アンケートに回答した私たちに対して一切報告がありません。

このような取り扱いは、大変遺憾に思います。本調査は、この間この問題でマスコミ各社が行ったアンケートの中で最大規模のものです。
それは、その結果について回答者に対し開示されるべきであるだけでなく、貴重な公共財であって社会的に適切に公表すべきものと考えます。それは、「公共放送」としての貴社の責務ではないでしょうか。このまま公表されない状況が続くならば、今後、専門研究者として、貴社の報道に誠意をもって協力することができなくなります。このような事態は、専門職としての報道機関と研究者の関係としてきわめて不幸なことです。

以上の理由から、私たちは、貴報道局および貴社会部に対して以下のことを求めます。

1.貴社会部が行った憲法学者・行政法学者安全保障関連法案等に関するアンケートの回答結果について、至急適切な形で公表すること

2.私たちが記載した記述式の回答について、氏名の公開・非公開の意向を踏まえつつ、インターネット等で紹介すること

2015年9月10日

要望書賛同人(2015.9.10.9:00現在63名)

青木宏治(関東学院大学法務研究科教授) 青野篤(大分大学経済学部准教授) 赤坂正浩(立教大学法学部教授) 浅川千尋(天理大学人間学部教授) 阿部純子(宮崎産業経営大学法学部准教授) 麻生多聞(鳴門教育大学大学院学校教育研究科准教授) 足立英郎(大阪電気通信大学教授) 井口秀作(愛媛大学法文学部総合政策学科) 石川裕一郎(聖学院大学教授) 石埼学(龍谷大学法科大学院教授) 稲正樹(国際基督教大学客員教授) 井端正幸(沖縄国際大学教授) 岩井和由(鳥取短期大学教授・生活学科 情報・経営専攻 学科長) 植松健一(立命館大学教授) 浦田一郎(明治大学教授) 遠藤美奈(早稲田大学教授) 大野拓哉(弘前学院大学社会福祉学部教授) 大野友也(鹿児島大学准教授) 奥田喜道(跡見学園女子大学助教) 小沢隆一(東京慈恵医科大学教授) 柏﨑敏義(東京理科大学) 加藤一彦(東京経済大学教授) 上脇博之(神戸学院大学教授) 川崎和代(大阪夕陽丘学園短期大学教授) 小林直三(高知県立大学文化学部教授) 小松浩(立命館大学教授) 今野健一(山形大学人文学部教授) 齊藤芳浩(西南学院大学法学部) 阪口正二郎(一橋大学大学院法学研究科教授) 笹沼弘志(静岡大学教授) 佐藤潤一(大阪産業大学教養部教授) 志田陽子(武蔵野美術大学造形学部教授) 實原隆志(長崎県立大学准教授)  清水雅彦(日本体育大学教授) 白藤博行(専修大学法学部教授) 神陽子(九州国際大学法学部准教授) 菅原真(南山大学法学部教授) 妹尾克敏(松山大学法学部教授) 高橋洋(愛知学院大学教授) 高良沙哉(沖縄大学人文学部准教授) 只野雅人(一橋大学教授) 館田晶子(北海学園大学法学部) 千國亮介(岩手県立大学総合政策学部) 長利一(東邦大学教授) 徳永貴志(和光大学准教授) 中川律(埼玉大学教育学部准教授) 中島茂樹(立命館大学教授)  中島宏(山形大学准教授) 成澤孝人(信州大学教授)  西嶋法友(久留米大学法学部) 丹羽徹(龍谷大学教授) 畑尻剛(中央大学法学部教授) 藤井正希(群馬大学社会情報学部准教授)  藤野美都子(福島県立医科大学教員) 古川純(専修大学名誉教授)  本多滝夫(龍谷大学法科大学院) 前田聡(流通経済大学法学部准教授) 牧本公明(松山大学法学部准教授) 宮本栄三(宇都宮大学名誉教授) 村田尚紀 (関 西大学教授) 本秀紀(名古屋大学教授) 横田力(都留文科大学教授) 脇田吉隆(神戸学院大学准教授) 和田進(神戸大学名誉教授)

以下は、アンケートに回答しなかった方で、この要望書の趣旨に賛同された方です。(2015.9.10.9:00現在2名)
根本猛(静岡大学教授) 門田孝(広島大学大学院法務研究科)

以上計65名

 

資料2 NHK報道局社会部からのアンケート依頼文およびアンケート項目

依頼文

研究者の方々へ
安全保障関連法案に関するアンケートへの協力のお願い

(前略)
現在国会では、集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案が審議されているほか、憲法審査会でも議論が続けられていますが、この中では憲法学者の発言が大きな注目を集めています。
そこでNHKでは、安全保障関連法案についてや、憲法をめぐる国会での議論などについて、研究者の皆様方のご意見をお聞きできればと思い、日本公法学会の会員である方々にアンケート調査を行うことといたしました。
(中略)
アンケートの結果は、NHKのニュースや番組、それにインターネットで紹介させていただきます。
(以下略)
平成27年6月19日 NHK報道局社会部

 

アンケート項目

Q1 自衛隊の存在について「合憲」か「違憲」か、どのように考えますか。
1、 合憲だと思う
2、 違憲だと思う
3、 わからない、その他

Q2
集団的自衛権の行使について、どのように考えますか。
1、 行使を認めるべきで、今の憲法の下でも行使は可能だ
2、 行使を認めるべきだが、憲法改正が必要だ
3、 行使を認めるべきではないが、憲法改正を経て認められるならばやむを得ない
4、 行使を認めるべきではないし、憲法改正はするべきでない
5、 わからない、その他

Q3
国会で審議が行われている集団的自衛権の行使を含む安全保障関連法案について、「合憲」か「違憲」か、どのように考えますか。
1、 合憲だと思う
2、 違憲だと思う
3、 違憲の疑いがあると思う
4、 わからない、その他

Q3SQ
その理由を教えてください

Q4
昭和34年に最高裁で出された「砂川事件」の判決について、政府は「集団的自衛権を排除したものではない」という認識を示しています。この解釈についてどう考えますか。
1、 正しい解釈だと思う
2、 誤った解釈だと思う
3、 わからない、その他

Q5
「砂川事件」の判決で最高裁が「固有の自衛権は否定されない」としているのは、次のどの範囲だと思いますか。
1、 個別的自衛権に限定した内容
2、 集団的自衛権を含む内容
3、 わからない、その他

Q6
安全保障関連法案の内容や国会の審議、現実の政治と憲法学の関係、また研究者として今後どのような取り組みが求められるかなどについて、ご意見があればご自由にお書きください。
Q3の理由欄の補足などがある場合も、こちらにお書きください。

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